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47都道府県のリフォーム補助金を調べたとき、県が独自に持っている制度の多くは耐震改修でした。省エネ改修は国のキャンペーンが担い、自治体は耐震に予算を置いている、という構図です。この記事では、耐震診断と耐震改修の補助が実際にいくら出るのか、自治体7例を公式資料で確認します。
国の制度だが、申請するのは自治体の窓口
国の枠組みは「住宅・建築物耐震改修事業(住宅・建築物安全ストック形成事業)」です。ただし住宅の所有者が国に直接申請する制度ではありません。
地方公共団体が実施する住宅・建築物安全ストック形成事業について、地方公共団体の予算のほか、国の予算も含まれており、補助は地方公共団体で受け付けられ交付されます
長期優良住宅化リフォーム推進事業のQ&Aにこう書かれています。つまり探すべきは、住んでいる市区町村の制度です。この構造はブロック塀の撤去助成と同じで、国が枠組みを作り自治体が窓口になります(当サイトの整理です)。制度の探し方は47都道府県の補助金を全部調べた記事にまとめています。
診断と改修は別メニューになっている
耐震化の支援は、ひとつの補助金ではありません。確認した自治体では、診断士派遣・診断費補助・改修設計の補助・改修工事の補助が別々のメニューとして並んでいました。多くの自治体は、まず診断を受け、その結果を改修補助の前提にしています。
| 自治体 | 診断の補助 |
|---|---|
| 京都市 | 木造住宅耐震診断士派遣は無料 |
| 名古屋市 | 無料耐震診断。結果が判定値1.0未満なら改修助成の対象 |
| 福生市 | 費用の3分の2以内・上限10万円(指定診断機関以外の診断は対象外) |
| 富田林市 | 木造戸建は補助率11分の10・上限5万円。非木造戸建は50%・上限2万5千円 |
| 横浜市 | 木造住宅耐震診断士派遣事業を別に用意 |
出典:各自治体の公式サイト/確認日2026年8月14日
富田林市の木造戸建は補助率11分の10です。ほぼ全額が補助される計算になります(当サイトの整理です)。
改修工事の補助は100万円前後が目安
| 自治体 | 補助の内容 | 対象の条件 |
|---|---|---|
| 横浜市 | 一般世帯100万円、非課税世帯140万円 | 上部構造評点1.0未満を1.0以上にする工事 |
| 神戸市 | 木造戸建は対象費用の5分の4・上限115万円。計画策定費は10分の9・上限27万円 | 2026年9月30日までは昭和56年5月31日以前着工 |
| 名古屋市 | 住宅全体の判定値を1.0以上にする工事が対象 | 無料診断で判定値1.0未満 |
| 札幌市 | 耐震設計・耐震改修工事の費用を補助 | 上部構造評点1.0未満など |
| 京都市 | 「まちの匠・ぷらす」で耐震・防火改修を助成。分譲マンションは耐震改修上限4,800万円(診断200万円・計画作成300万円) | 木造は昭和56年5月31日以前着工、京町家は昭和25年11月22日以前着工など |
出典:各自治体の公式サイト/確認日2026年8月14日
戸建の上限は100万円前後が目安ですが、分譲マンションでは京都市の4,800万円のように桁が変わります。建物の規模に応じた制度設計になっています(当サイトの整理です)。
対象は「昭和56年5月31日以前」が基本、ただし広がりつつある
確認したすべての自治体で、対象住宅の条件に「昭和56年(1981年)5月31日以前」という日付が使われていました。1981年6月1日に新耐震基準が施行されたためです。基準の中身は耐震基準と診断の記事で扱っています。
注目したいのは神戸市です。
2026年9月30日までは昭和56年5月31日以前着工住宅、2026年10月1日からは平成12年5月31日以前着工の一定の木造住宅も対象に加わる
2000年(平成12年)基準より前の住宅まで対象を広げる動きです。熊本地震で平成12年以前の木造住宅にも被害が見られたことを受けた流れと読めますが、これは当サイトの解釈です。他の自治体が追随するかどうかは確認していません。
耐震シェルターという選択肢もある
建物全体を補強するのではなく、寝室など一部屋だけを守る耐震シェルターや防災ベッドに助成を出す自治体もあります。東京都耐震ポータルや各区市の制度で案内されています。
費用や工期の面で全体改修が難しい場合の選択肢として制度が用意されている、という位置づけです(当サイトの整理です)。金額の比較までは確認していません。
住宅省エネ2026キャンペーンとの併用
耐震改修の補助と、国の住宅省エネ2026キャンペーンを同じ工事で併用できるかは、慎重な確認が必要です。住宅・建築物安全ストック形成事業には国の予算が含まれているため、同一の工事・同一の対象部分で国費が二重に入る形は避ける必要があります(当サイトの整理です)。
国費が入っているかどうかが併用の分かれ目になる点は、自治体制度全般に共通します。考え方は国と自治体の補助金は併用できるかの記事で詳しく扱っています。実際の可否は工事内容ごとの審査になるため、申請前に両方の窓口で確認してください。
まとめ
耐震診断と耐震改修の補助は、国の住宅・建築物安全ストック形成事業を枠組みとしながら、申請の窓口は市区町村です。診断は無料派遣から上限10万円程度、改修は戸建で100万円前後が目安で、横浜市は非課税世帯140万円、神戸市は上限115万円、京都市の分譲マンションは4,800万円まで幅があります。対象住宅は「昭和56年5月31日以前」が基本ですが、神戸市のように平成12年5月31日以前まで広げる例も出ています。診断を先に受け、上部構造評点1.0未満であることを改修補助の前提とする自治体が多いため、まず診断の制度から確認する順番になります。
この記事の情報について
国の枠組みの説明は国土交通省と長期優良住宅化リフォーム推進事業のQ&Aから、自治体の金額と条件は各自治体の公式ページから取得しました。当サイトは施工した立場ではなく、取材や実測に基づく記述は含んでいません。「当サイトの整理です」と書いた箇所は当サイトの解釈であり、公的機関の見解ではありません。
- 国土交通省 災害に強い住宅・建築物の整備mlit.go.jp/jutakukentiku/house/確認日 2026年8月14日
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業 Q&Ar06.choki-reform.mlit.go.jp/確認日 2026年8月14日
- 横浜市 木造住宅の耐震改修工事に関する補助制度city.yokohama.lg.jp/確認日 2026年8月14日
- 神戸市 耐震改修設計・工事の補助city.kobe.lg.jp/確認日 2026年8月14日
- 名古屋市 木造住宅耐震改修助成のご案内city.nagoya.jp/確認日 2026年8月14日
- 京都市 「まちの匠・ぷらす」京町家・木造住宅 耐震・防火改修支援事業city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000235294.html/確認日 2026年8月14日
- 札幌市 木造住宅の耐震設計・耐震改修工事の費用補助city.sapporo.jp/toshi/k-shido/taishin/mokuzou.html/確認日 2026年8月14日
- 富田林市 住宅などの耐震診断・改修・除却補助制度city.tondabayashi.lg.jp/確認日 2026年8月14日
- 福生市 建築物の耐震診断及び耐震改修等にかかる費用の一部を助成しますcity.fussa.tokyo.jp/確認日 2026年8月14日
- 東京都耐震ポータルtaishin.metro.tokyo.lg.jp/確認日 2026年8月14日
確認していない範囲:各自治体の要綱PDF全文、予算残額、受付終了の状況までは確認していません。自治体の例は公式ページで確認できた7例であり、全国の上限額の最小・最大を網羅したものではありません。耐震シェルター・防災ベッドは制度の存在確認にとどめ、金額の比較はしていません。住宅省エネ2026キャンペーンとの併用は、同一契約・同一工事内容ごとの審査になるため、一般論としての可否は断定していません。申請前に必ず自治体の窓口でご確認ください。
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