外構工事の相場を示す公的統計はあるか|確認した範囲では見つからなかった

外構・エクステリア
外構の相場統計はあるか|確認した範囲では見つからない

※本記事にはプロモーションが含まれます

外構工事の費用相場を示す公的な統計はあるのか。結論から書くと、2026年8月14日に確認した範囲では見つかりませんでした。建設工事施工統計にも建築着工統計にも、住宅の外構工事だけを切り出した金額の項目はありません。この記事では、どの統計を確認して何が無かったのか、そして代わりに使える周辺の統計を整理します。

確認した統計と、そこに無かったもの

外構工事の費用を探して確認した統計(2026年8月14日時点)
統計 分かること 外構工事の費用
建設工事施工統計調査(国土交通省) 建設業許可業者の完成工事高。業種別に「造園工事業」「とび・土工・コンクリート工事業」等の数字がある 住宅向けに切り出した項目は確認できず
建築着工統計(国土交通省) 着工戸数・床面積・工事費予定額 外構工事費を個別に把握する統計ではない
住宅市場動向調査(国土交通省) リフォームの種類・内容・動機など 外構・エクステリア工事費を個別に示す項目は確認できず
リフォーム見積ガイダンス(住宅リフォーム・紛争処理支援センター) 消費者が工事費の目安を算定できる仕組みとして国土交通省が2002年に説明 外構工事の公的な単価表・相場表は確認できず

出典:国土交通省の各統計ページ、住宅リフォーム・紛争処理支援センター/確認日2026年8月14日

建設工事施工統計調査の令和6年度実績は2026年4月14日に公表されており、詳細表はe-Statで見られます。業種別の完成工事高としては数字が出ていますが、それは「造園工事業の許可業者が受注した工事の総額」であって、住宅1軒あたりの外構工事の相場ではありません(当サイトの整理です)。

外構工事は建設業許可の1業種に収まらない

相場が統計に出てこない理由の一つは、外構工事が建設業許可の29業種のうち1つに固定されないことにあると考えられます(当サイトの整理です)。工事の内容ごとに、次のような業種にまたがる可能性があります。

外構工事と建設業許可業種の対応の例
工事の内容 該当し得る業種
造園・植栽 造園工事業
ブロック塀やコンクリート工作物の基礎、外構土間 とび・土工・コンクリート工事業
ブロック・れんが等 タイル・れんが・ブロック工事業
門扉・フェンス等の金属建具 内容により建具工事業等

出典:国土交通省 建設業許可の業種区分/確認日2026年8月14日

1軒の外構工事が複数の業種にまたがるため、統計上「外構工事」というまとまりが作られていない、という読み方ができます(当サイトの整理です)。

民間の市場規模にも外構の内訳は明示されていない

民間の推計としてよく引用されるのは矢野経済研究所の住宅リフォーム市場規模です。2026年の調査では、2025年の市場規模を7兆5,119億円、2026年を7.7兆円と予測しています。

無料で公開されている定義では、住宅リフォーム市場は次の4分野で構成されています。

  • 10平方メートル超の増改築工事
  • 10平方メートル以下の増改築工事
  • 設備修繕・維持関連費用
  • 家具・インテリア費用

この4分野に外構・エクステリアの内訳は明示されていません。外構が含まれるのかどうかは、公開されている範囲では判断できませんでした。リフォーム市場規模の数字の扱いについてはリフォーム市場規模の推移の記事でも整理しています。

公的な相場が無い分野で、費用をどう考えるか

当サイトでは、リフォーム費用について公的統計に当たれない場合は「見当たらない」と書く方針にしています。外構工事もその一つです。同じ状況にある分野として、内窓の費用や給湯器の交換費用があります。

相場の代わりに確認できることは、次の2つです(当サイトの整理です)。

  • 助成の単価:ブロック塀の撤去や生垣の造成には、自治体が1メートルあたりの助成単価を公表している例があります。工事費そのものではありませんが、自治体が想定している工事費の水準を読む手がかりになります。金額はブロック塀の撤去補助の記事と生垣・緑化助成の記事にまとめています。
  • 複数社の見積もりの比較:公的な相場が無い分野では、同じ工事内容で複数の見積もりを取って比べる以外に、金額の妥当性を確かめる方法が見つかりません。見積書の見方は見積書はどこを見るかの記事で扱っています。

まとめ

住宅の外構工事だけを切り出した公的な費用相場・市場規模の統計は、2026年8月14日に確認した範囲では存在しませんでした。建設工事施工統計には業種別の完成工事高がありますが、これは許可業者の受注総額であり、住宅1軒あたりの相場ではありません。外構工事が建設業許可の複数業種にまたがることが、統計上のまとまりが作られていない理由と考えられます。民間の市場規模推計にも、公開されている定義の範囲では外構の内訳は明示されていません。公的な相場が無いため、自治体の助成単価と複数社の見積もり比較が、現実的な手がかりになります。

この記事の情報について

統計の有無は国土交通省の各統計ページとe-Statで確認しました。建設業許可の業種区分は国土交通省の資料、市場規模は矢野経済研究所のプレスリリースの公開部分から取得しています。当サイトは施工した立場ではなく、取材や実測に基づく記述は含んでいません。「当サイトの整理です」と書いた箇所は当サイトの解釈であり、公的機関の見解ではありません。

確認していない範囲:e-Statの全統計表をダウンロードして全分類名を機械的に検索するところまでは行っていません。矢野経済研究所の有料レポート本文は確認していないため、外構が市場規模の定義に含まれるかどうかは判断できていません。住宅リフォーム推進協議会や業界団体の会員限定資料、過去の見積ガイダンスの全項目も確認していません。したがって「公的な相場が存在しない」と断定するのではなく、「確認した範囲では見つからなかった」と書いています。

あわせて読みたい