ブロック塀の撤去に補助金が出る自治体|上限は20万円から100万円まで

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ブロック塀の撤去補助|上限は20万円から100万円まで

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ブロック塀の撤去には、多くの自治体で助成金が用意されています。国が対象工事の一覧に外構を載せていない住宅省エネ2026キャンペーンとは別の枠組みで、「地震時の安全確保」を目的とした制度です。起点になっているのは2018年6月の大阪府北部を震源とする地震です。この記事では、制度が整備された経緯と、実際の自治体の助成額を公式資料で確認します。

2018年6月の地震が制度の起点になっている

文部科学省の平成30年度文部科学白書は、この地震について「学校のブロック塀が倒壊し、登校中の女子児童が死亡」と記述しています。事故を受けて、国は短期間で動いています。

ブロック塀の安全対策に関する国の動き(2018年)
日付 省庁 内容
2018年6月18日 — 大阪府北部を震源とする地震が発生
2018年6月19日 文部科学省 全国の学校設置者へブロック塀等の安全点検等を要請
2018年6月21日 国土交通省 学校に限らず一般建築物の既設塀について、所有者等への安全点検を促すチェックポイントを作成。危険性が確認された場合は注意表示と補修・撤去等が必要とする注意喚起を特定行政庁へ要請
2018年8月10日 文部科学省 学校施設のブロック塀等の安全点検等状況調査の結果を公表

出典:文部科学省・国土交通省の公表資料/確認日2026年8月14日

地震から3日後には、学校だけでなく一般の住宅の塀まで対象を広げた注意喚起が出ています。いま各自治体にある助成制度の多くは、この流れの中で整備されたものです(当サイトの整理です)。

国の枠組みは自治体を通じて届く

国土交通省は「ブロック塀等の安全対策について」というページで情報を公開し、住宅・建築物耐震改修事業(住宅・建築物安全ストック形成事業)の中で「ブロック塀等の安全確保に対する支援の概要」を案内しています。

ただし、住宅の所有者が国に直接申請する制度ではありません。実務上は、自治体が制度を作り、そこに国の支援が入る形と読めます(当サイトの整理です)。したがって、探すべきは住んでいる市区町村の制度です。国と自治体の補助制度の関係は国と自治体の補助金は併用できるかの記事で扱っています。

自治体6例の助成額

2026年8月14日時点で公式サイトで確認できた助成の内容です。金額の決め方が自治体ごとに違うため、そのまま並べます。

ブロック塀等の撤去助成の例(2026年8月14日時点)
自治体 助成額の決め方 上限 新設・置き換え
杉並区 対象経費の2/3、または28,000円/mの低い額 50万円(通学路・避難路沿道は100万円) 軽量フェンス等の新設も対象
世田谷区 5,000円/m(通学路沿道等は8,000円/m)、実費、20万円の最も低い額 20万円 主に撤去
練馬区 安全性に疑いのある塀8,000円/m、危険性が高い塀17,000円/m(高さ1m超は10cmごとに加算) 限度額または実費の低い方 主に撤去
八王子市 対象工事費の2/3、30,000円/m、30万円の最も低い額 30万円 撤去・新設が対象
横浜市 除却は対象工事費の9/10または13,000円/mの低い額。新設は1/2または基礎新設37,000円/m等 長さに応じて30万・40万・50万円 軽量フェンス等・生垣の新設も対象
大阪市 対象経費の1/2等。撤去は基礎あり24,900円/m、基礎なし12,200円/m 撤去15万円、新設25万円 軽量フェンス等の新設も対象

出典:各自治体の公式サイト/確認日2026年8月14日

上限額は20万円から100万円まで開いている

確認した6例では、通常の上限額が世田谷区の20万円から横浜市・杉並区の50万円まで、通学路・避難路沿道という条件がつく杉並区では100万円まで上がります。同じ工事でも住んでいる自治体で助成額が数倍変わることになります(当サイトの整理です)。

金額を左右する条件として共通しているのは、次の3つでした。

  • 道路に面しているか(杉並区は道路幅員4m以上の道路に面していることが条件)
  • 高さ(杉並区・世田谷区・練馬区は高さ80cmが基準)
  • 通学路・避難路・緊急輸送道路に面しているか(該当すると単価や上限が上がる)

八王子市は緊急輸送道路や市立小学校の通学路に面する塀を対象とし、市内の登録施工業者が行う工事という条件も付けています。

撤去だけの制度と、置き換えまで対象の制度がある

確認した範囲では、世田谷区と練馬区は主に撤去が対象で、杉並区・横浜市・大阪市・八王子市は条件つきで軽量フェンス等の新設まで含めていました。横浜市は生垣の新設(13,000円/m)も対象に入れています。

練馬区には「新たに60cmを超えるブロック塀等を設置することはできない」という条件があります。撤去した後に同じものを建て直すことは想定されていない、という制度の趣旨が読み取れます(当サイトの整理です)。塀を生垣に置き換える場合は、緑化の助成が使える自治体もあります。詳細は生垣・緑化助成の記事で扱います。

申請の前に確認したいこと

世田谷区は「交付決定前の契約・工事は対象外」と明記しています。工事を先に契約してしまうと助成が受けられない、という形は他の補助制度と共通です。補助金の申請の順番については対象になる工事の着手日の記事も参考になります。

まとめ

ブロック塀の撤去助成は、2018年6月の大阪府北部を震源とする地震で起きた事故を起点に整備が進んだ制度です。国土交通省が住宅・建築物安全ストック形成事業の枠組みで支援を案内していますが、住宅所有者が使うのは市区町村の制度になります。確認した6例では、通常の上限が20万円から50万円、通学路・避難路沿道という条件つきで100万円という例もありました。金額を左右するのは道路に面しているか、高さ80cmを超えるか、通学路等に面しているかの3点で、撤去だけの制度と軽量フェンスへの置き換えまで対象にする制度に分かれます。工事の契約前に自治体の窓口で確認することが、どの制度でも前提になります。

この記事の情報について

2018年の経緯は文部科学省の白書と国土交通省の報道発表から取得しました。自治体の助成額は各自治体の公式ページで確認したものです。当サイトは施工した立場ではなく、取材や実測に基づく記述は含んでいません。「当サイトの整理です」と書いた箇所は当サイトの解釈であり、公的機関の見解ではありません。

確認していない範囲:国の支援枠組みの補助率・補助対象経費については、制度要綱PDFの全文までは確認していません。自治体の例は公式ページで確認できた6例であり、全国の上限額の最小・最大を網羅したものではありません。各自治体の予算残額、受付終了の状況、個別の敷地が対象道路に面しているかどうかは確認していません。制度の内容は年度で変わるため、申請前に必ず自治体の窓口でご確認ください。

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