屋外のスロープと手すりは介護保険で使えるか|対象6種類のうち3つ

外構・エクステリア
屋外の手すりとスロープ|介護保険の対象6種類のうち3つ

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玄関から道路までの通路にスロープを付けたい、手すりを付けたい。この工事は介護保険の住宅改修として認められるのか。厚生労働省の通知を確認すると、屋外の通路は対象に含まれています。ただし対象になる工事の種類は6つに限られており、屋外だから何でも対象というわけではありません。この記事では、6種類のどれに該当するのかを公式資料で整理します。

対象になる住宅改修は6種類に決まっている

介護保険の住宅改修費の対象は、厚生労働省告示で6種類に整理されています。

介護保険の住宅改修の対象6種類
# 区分
1 手すりの取付け
2 段差の解消
3 滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
4 引き戸等への扉の取替え
5 洋式便器等への便器の取替え
6 その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修

出典:厚生労働大臣が定める居宅介護住宅改修費等の支給に係る住宅改修の種類(平成11年厚生省告示第95号)/確認日2026年8月14日

支給限度基準額は20万円です。この枠が屋内用と屋外用に分かれているという厚生労働省の記述は確認できませんでした。住宅改修全体で1つの枠として扱われます。制度全体の解説は介護保険の住宅改修の記事にまとめています。

屋外の通路は3種類に該当する

厚生労働省の老企第34号には、屋外について次の記述があります。

手すりの取付け:玄関からの道路までの通路等

段差の解消:玄関から道路までの通路等の段差又は傾斜

床又は通路面の材料の変更:通路面においては滑りにくい舗装材への変更等

つまり、屋外で対象になり得るのは6種類のうち1・2・3の3つです。

屋外の工事と対象区分の対応(2026年8月14日時点)
やりたい工事 該当する区分 公式記述の有無
通路に手すりを設置する 1 手すりの取付け 「玄関からの道路までの通路等」と明記
通路の段差・傾斜を解消する(スロープ設置など) 2 段差の解消 「玄関から道路までの通路等の段差又は傾斜」と明記
通路面を滑りにくい舗装材に変える 3 床又は通路面の材料の変更 「通路面においては滑りにくい舗装材への変更等」と明記
門扉を新設・改修する 4に該当し得る余地はある 屋外工事として明示した記述は確認できず
駐車スペースを整備する — 対象とする公式記述は確認できず

出典:厚生労働省 老企第34号/確認日2026年8月14日

門扉については、区分4「引き戸等への扉の取替え」に該当する余地はありますが、厚生労働省の資料で門扉の新設・改修を屋外工事として明示した記述は確認できませんでした。駐車スペースの整備そのものを対象とする記述も見つかっていません。ただし駐車スペースの工事のうち、通路面の材料変更や段差解消に当たる部分だけを切り出せば検討の対象になり得ます(当サイトの整理です)。個別の判断は自治体とケアマネジャーへの確認が必要です。

スロープの分かれ目は「工事を伴うかどうか」

スロープには2つの制度があります。工事を伴うスロープの設置で「段差の解消」に該当するものは住宅改修です。一方、持ち運びができる可搬型のスロープは福祉用具の貸与になります。

貸与告示のスロープは、工事を伴うものを除くと整理されており、持ち運びが容易でないものも含まれません。2024年4月からは、一部の固定用スロープが福祉用具貸与と特定福祉用具販売の選択制の対象にも入っています。

同じ「スロープを使いたい」という要望でも、工事をするなら住宅改修の20万円の枠、置くだけなら福祉用具、という分かれ方になります(当サイトの整理です)。

工事の前に申請する

厚生労働省のページでは、住宅改修費について「施工前と施工後にそれぞれお住まいの自治体に申請」とされています。工事前にケアマネジャー等が住宅改修が必要な理由書を作成し、自治体に申請する流れです。

事前申請を欠いた場合の扱いについては、自治体の運用が関わるため厚生労働省の資料だけでは一般化できません。工事を契約する前に、自治体の介護保険担当とケアマネジャーに相談する順番になります(当サイトの整理です)。他の補助制度でも工事の着手日が条件になることが多く、考え方は共通しています。対象になる工事の着手日の記事も参考になります。

まとめ

介護保険の住宅改修は、玄関から道路までの通路を対象に含んでいます。厚生労働省の老企第34号が、手すりの取付け・段差の解消・通路面の材料の変更の3区分について、屋外の通路を明示的に挙げているためです。一方で門扉の新設や駐車スペースの整備を対象とする公式記述は確認できませんでした。スロープは工事を伴うかどうかで住宅改修と福祉用具に分かれ、支給限度基準額20万円の枠は屋内と屋外で共通です。申請は工事の前に行う必要があり、ケアマネジャーの理由書が前提になります。

この記事の情報について

対象6種類の区分は厚生労働省告示から、屋外の通路に関する記述は老企第34号から取得しました。当サイトは施工した立場ではなく、取材や実測に基づく記述は含んでいません。「当サイトの整理です」と書いた箇所は当サイトの解釈であり、公的機関の見解ではありません。

確認していない範囲:厚生労働省のQ&A集本文(PDF・Excel)の全件検索までは行っていません。門扉の改修や駐車スペースの整備について、自治体ごとの個別Q&Aや審査事例は確認していません。事前申請を欠いた場合の例外的な救済運用は自治体によって異なる可能性があり、未確認です。実際の適用可否は、お住まいの市区町村の介護保険担当とケアマネジャーにご確認ください。

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