※本記事にはプロモーションが含まれます
訪問販売でリフォーム工事を契約してしまった場合でも、特定商取引法に基づくクーリング・オフの制度が使えます。期間は原則として書面を受け取った日から8日間です。この記事では、この期間がいつから数えられるのか、国民生活センターの相談件数の推移とあわせて公的資料で確認します。
クーリング・オフの期間は書面受領日から8日間
訪問販売(自宅などへの訪問、キャッチセールス、アポイントメントセールスを含む)でリフォーム工事を契約した場合、特定商取引法に基づき、一定期間内であれば無条件で契約を解除できます。消費者庁の特定商取引法ガイドは、この期間を次のように説明しています。
訪問販売の際、消費者が契約を申し込んだり、締結したりした場合でも、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、消費者は事業者に対して、書面又は電磁的記録により申込みの撤回や契約の解除(クーリング・オフ)ができます。
ここで起算点になるのは「契約した日」ではなく「法律で決められた書面を受け取った日」です。契約自体はその前後どちらでも、書面を受け取った日を1日目として数えます(当サイトの整理です)。
法定の書面に不備があると、8日間はまだ始まらない
事業者には、契約の申込みを受けたとき、または契約を締結したときに、一定の事項を記載した書面を消費者に渡す義務があります。国民生活センターや弁護士会などの相談実務でも、この書面が法律の要件を満たしていない場合、クーリング・オフの期間がそもそも開始しないという考え方が案内されています。書面の記載内容に不備があるまま8日間が過ぎたとしても、要件を満たす書面を受け取っていなければ、クーリング・オフができる可能性が残ります(当サイトの整理です)。書面の内容そのものが適切かどうかの判断は、後述する公的な相談窓口に確認するのが確実です。
「訪問販売によるリフォーム工事」の相談件数は減少、「点検商法」は増加
国民生活センターは、屋根工事・壁工事・増改築工事・塗装工事・内装工事を合わせた「訪問販売によるリフォーム工事」の相談件数を公表しています。
訪問販売によるリフォーム工事の相談件数は、2023年度11,879件、2024年度9,839件、2025年度5,544件、2026年度は2026年5月31日時点で602件(前年同期680件)。
一方、無料点検を口実に契約を迫る「点検商法」の相談件数は、この数年で増加しています。
点検商法の相談件数は、2023年度12,550件、2024年度19,249件、2025年度19,696件、2026年度は2026年5月31日時点で2,193件(前年同期2,012件)。
| 年度 | 訪問販売によるリフォーム工事 | 点検商法 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 11,879 | 12,550 |
| 2024年度 | 9,839 | 19,249 |
| 2025年度 | 5,544 | 19,696 |
| 2026年度(5月31日時点) | 602 | 2,193 |
出典:国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」/確認日2026年8月14日
「訪問販売によるリフォーム工事」という名称の相談は減少傾向ですが、無料点検をきっかけに契約に持ち込む「点検商法」は増加傾向にあります。国民生活センターは、無料点検を口実に屋根工事を契約させる、近所の工事を装って屋根工事が必要だと告げる、「今日なら割り引く」と契約を急がせる、といった事例を公表しています。外壁塗装を検討している場合の訪問販売の手口は外壁塗装の訪問販売の記事で扱っています。上記の相談件数は屋根工事・壁工事・増改築工事・塗装工事・内装工事の合計であり、外壁塗装だけに絞った件数は公表されていないため、あちらの記事も同じ合計値を引用しています。この記事はリフォーム全般を対象にクーリング・オフの制度を、あちらは外壁塗装を検討する読者に向けて手口の類型を扱うという違いがあります(当サイトの整理です)。
クーリング・オフの手続きと相談先
クーリング・オフをする場合は、期間内に書面(はがき等)または電磁的記録で通知します。手続きの具体的な方法や、期間内かどうかの判断に迷う場合は、後述する消費生活センター等に相談できます。特定の業者名を挙げた評価や、業者ごとの対応の良し悪しの比較は、当サイトでは行いません。手抜き工事など、契約後の工事内容そのものに関するトラブルの相談先は手抜き工事の相談先の記事で扱っています。
まとめ
訪問販売でリフォーム契約をした場合、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内であれば、クーリング・オフで契約を解除できます。書面に不備があれば、この8日間はまだ始まっていない可能性があります。国民生活センターの統計では、「訪問販売によるリフォーム工事」の相談は減少傾向にある一方、「点検商法」の相談は増加傾向にあります。契約を急がされたと感じたら、契約前に一度立ち止まり、後述の公的窓口に相談することができます(当サイトの整理です)。
この記事の情報について
本文のクーリング・オフの説明は消費者庁の特定商取引法ガイドから、相談件数は国民生活センターの公表資料から直接確認したものです。当サイトは施工した立場ではなく、取材や実測に基づく記述は含んでいません。「当サイトの整理です」と書いた箇所は当サイトの解釈であり、公的機関の見解ではありません。
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/(クーリング・オフの期間と書面交付義務)/確認日 2026年8月14日
- 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html/確認日 2026年8月14日
- 国民生活センター 消費生活センター等一覧kokusen.go.jp/map//確認日 2026年8月14日
確認していない範囲:法定書面の記載事項の詳細な要件、電磁的記録によるクーリング・オフの具体的な手順までは、この記事の範囲では確認していません。個別の契約がクーリング・オフの対象になるかどうかの最終判断は、この記事だけではできません。実際の手続きは消費生活センター等にご相談ください。制度や相談件数の数値は今後更新される可能性があります。
リフォーム資料室



