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手すりの取付けや段差の解消といったバリアフリー改修には、介護保険の住宅改修費支給を使える場合があります。支給限度基準額は20万円で、要介護状態区分にかかわらず定額です。この記事では、厚生労働省の資料を直接確認しながら、自己負担割合・対象工事・申請の手続きを整理します。
支給限度基準額は20万円、自己負担は原則1割
介護保険の住宅改修費支給について、厚生労働省は次のように案内しています。
支給限度基準額は20万円です。20万円までの住宅改修を行うことが可能で、支給限度基準額の20万円の住宅改修を行った場合、通常の保険給付額は18万円です。
つまり、20万円の住宅改修を行った場合、通常の自己負担は1割の2万円です。ただし、所得等に応じて自己負担割合が2割または3割となる場合があります。支給限度基準額は要介護状態区分にかかわらず定額20万円で、居宅介護住宅改修費と介護予防住宅改修費(要支援の方が対象)は同一の限度額で管理されます。
| 自己負担割合 | 保険給付額 | 自己負担額 |
|---|---|---|
| 1割(通常) | 18万円 | 2万円 |
| 2割 | 16万円 | 4万円 |
| 3割 | 14万円 | 6万円 |
出典:厚生労働省 福祉用具・住宅改修/確認日2026年8月14日
自己負担割合が2割・3割となる具体的な所得基準については、今回の調査対象外としています。個別の自己負担割合は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口に確認が必要です(当サイトの整理です)。
転居した場合や要介護度が大きく上がった場合は再度支給される
支給限度基準額の20万円は、生涯で1回だけとは限りません。厚生労働省の資料では、次の2つの例外が示されています。
転居した場合は、改めて支給限度基準額まで住宅改修費の支給を受けることができます。また、初めて住宅改修費が支給された住宅改修の着工日と比べて、要介護状態区分等が3段階以上上がった場合は、1回に限り、以前の支給額にかかわらず改めて支給限度基準額まで住宅改修費の支給を受けることができる場合があります。
要介護状態区分等が3段階以上上がる例としては、要支援1・要支援2は「要支援」として、要介護1から要介護5までがそれぞれ1段階として数えられます。区分の数え方の詳細は、こちらもお住まいの市区町村への確認が必要です(当サイトの整理です)。
対象になる工事は6種類
介護保険の対象になる住宅改修工事は、厚生労働省の資料で次のように示されています。
手すりの取付け、段差の解消、滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更、引き戸等への扉の取替え、洋式便器等への便器の取替え、その他これらの住宅改修に付帯して必要となる住宅改修。
| 工事区分 | 具体例 |
|---|---|
| 手すりの取付け | 廊下・便所・浴室・玄関・玄関から道路までの通路等への設置 |
| 段差の解消 | 敷居を低くする工事、スロープ設置、浴室床のかさ上げ等 |
| 床材の変更 | 滑りの防止・移動の円滑化のための材料変更 |
| 扉の取替え | 引き戸等への取替え |
| 便器の取替え | 洋式便器等への取替え |
出典:厚生労働省 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について(老企第42号)/確認日2026年8月14日
動力で段差を解消する昇降機・リフト・段差解消機等の設置は対象外です。福祉用具の貸与制度で扱われるためで、住宅改修費支給とは別の枠組みになります。浴室のリフォーム全体の価格帯はキッチン・浴室・トイレの価格帯の記事で確認できますが、介護保険の対象になる部分はこの表の範囲に限られる点に注意が必要です(当サイトの整理です)。
申請は事前申請と事後申請の2段階
住宅改修費の支給を受けるには、工事の前後で市区町村への申請が必要です。厚生労働省の案内によると、事前申請では住宅改修が必要な理由書、住宅改修の予定状態が確認できる写真や簡単な図面等が必要で、理由書は基本的にケアマネジャー(介護支援専門員)や地域包括支援センターの担当職員等が作成します。事後申請では、住宅改修に要した費用の領収証、完成後の状態を確認できる書類等を提出します。領収証には工事費内訳書を添付し、工事箇所・内容・規模、材料費・施工費・諸経費等を区分して示す必要があります。事前の承認を得ずに着工した場合、支給を受けられない場合があるため、必ず着工前に住宅改修事業者やケアマネジャーに相談してから進める流れになります(当サイトの整理です)。
住宅省エネ2026キャンペーンとの併用可否は個別確認が必要
断熱改修などを対象とする住宅省エネ2026キャンペーンと、介護保険の住宅改修費支給を同じ工事で併用できるかについて、厚生労働省の資料では直接の記載が確認できませんでした。住宅省エネ2026キャンペーン側では、地方公共団体の支援制度は国費が充当されている制度を除き併用可能とされていますが、介護保険の給付との扱いについては、この整理に含まれるかどうかも含めて個別確認が必要です。国と自治体の補助金の併用ルールの基本的な考え方は国と自治体の補助金は併用できるかの記事で扱っています。介護のための改修とあわせて、太陽光発電など他の設備投資の見積もりを比較する場合の考え方は、姉妹サイトのソーラー資料室の見積もりの記事も参考になります。
まとめ
介護保険の住宅改修費支給は、支給限度基準額20万円、自己負担は原則1割(所得等により2〜3割)という制度です。対象は手すりの取付け・段差の解消・床材の変更・扉の取替え・便器の取替えとその付帯工事に限られ、動力式の昇降機等は対象外です。転居時や要介護度が3段階以上上がった場合は再度支給を受けられる場合があります。着工前の事前申請が前提で、ケアマネジャー等の関与が必要な制度です(当サイトの整理です)。
この記事の情報について
本文の引用は、厚生労働省の資料から直接取得したものです。当サイトは施工した立場ではなく、取材や実測に基づく記述は含んでいません。
- 厚生労働省 福祉用具・住宅改修mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212398.html/確認日 2026年8月14日
- 厚生労働省 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について(老企第42号)mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4385/確認日 2026年8月14日
- 厚生労働省 介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて(老企第34号)mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4381/確認日 2026年8月14日
- 住宅省エネ2026キャンペーン公式サイトjutaku-shoene2026.mlit.go.jp/確認日 2026年8月14日
確認していない範囲:各市区町村の受領委任払い・償還払いの別、申請様式、写真要件、事前承認の運用差までは確認していません。自己負担割合2割・3割の具体的な所得基準は今回の調査対象外です。介護保険住宅改修費と住宅省エネ2026キャンペーンの同一工事費に対する併用可否は、公式に直接確認できませんでした。実際の申請は、着工前にケアマネジャーおよびお住まいの市区町村にご確認ください。
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